出逢い

 私達は日々、あらゆる時にあらゆる所で誰かと出逢っているけれど、その中に、なぜか心を惹かれる相手がいたとすれば、その人は、過去に、自分と何らかの深い繋がりがあったから、心を惹かれたのではないだろうか。昨夜『ある日どこかで』を観て、そんなことを考えた。

 『ある日どこかで』は1980年のアメリカ映画。物語の舞台はミシガン州のリゾート地、マッキナック島。今でも、車の利用が禁止されていて、馬車と自転車しか走っていないという。主人公が出会うのは、この島のグランド・ホテル内の歴史資料室に掛かっていた女性の写真。彼女は1912年に、そのホテル内の劇場で公演をした女優だった。

 写真の女優は、口元に微笑をたたえて彼を見つめていたが、それは、実は、彼が約60年前にタイムスリップして彼女と出会った時に、彼自身が撮った一枚だったことが判る。つまり、彼女は、彼に向かって微笑んでいたのだ。

 その瞬間は、彼女にとっても、彼にとっても、人生で最も幸せな時だった。しかし、その幸福の絶頂の瞬間に、突然、悲劇に見舞われ、物語はフィナーレへと向かう……。


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